祇園祭小論。
本文は山鉾巡行の話ばかりになってしまったのでここでは宵山のことを少し書くと、今は7月14-16日の三日間が宵山とされているが15日を宵々山、16日を宵山という呼び方もなくなってはいないようである。聞けば宵山当夜は午後11時になっても44万人の人出があったそうで、烏丸通や河原町通(の一部?)が歩行者天国になることも知らなかった私としては驚きである。私なんか、午後2時頃から頑張ってあちこちの山や鉾を回ったんだけど、日が暮れてくたびれて、とうとう六つ残して全32体の山鉾は回り切れなかったのである。残念無念。泣。翌朝早いこともあるし、あーた午後11時頃なんて私はとっくに大阪に舞戻っていたサ、ぁそ。暗くなると撮影に不向きだしってかストロボ撮影って私はあんまり好きじゃないし。で、あれは夜8時頃だったろうか、三条烏丸のあたりでチンドン屋さんのムービーを撮って来たから、これもそのうちどっかにアップする予定です。
去年は宵山が後半雨に祟られたが、今年は前日の宵々山が雨だったそうだ。この時期京都は意外に雨が多いが山鉾巡行は雨天決行で、台風が来たときだけ一度中止になったことがある。鉾が強風で倒壊する恐れがあったからだそうだ。これ去年も書いたな。
*祇園祭はまだ終わったわけではなくて、今月中はいろいろな催しがあるんだけど、今山鉾巡行のフォロー記事を探したが見当たらなかった。18日朝のたまちゃんテレビでは京都加茂川に中国原産と思われるオオサンショウウオが大繁殖して釣り人はもとより鮎漁等漁業関係者が大迷惑しているというニュースを流していたが、その枕に使われた言葉が「今週は祇園祭で賑わった京都でしたが・・」だったのだからテレ朝も祇園祭は「ひゃあ済んだ」という判断のようだ。
(オオサンショウウオと言えば清流にしか棲息できない天然記念物だから捕獲などとんでもないということになっているんだけど、それはあくまで純日本産に限った話で中国から輸入され放されて日本に住み着いた「不法在留者(?)」なら捕獲~駆除しても構わないだろうからDNA鑑定しようという話になっているようだ。)
*あ、それでテレビと言えば当日私は朝8時半くらいから四条河原町の交差点の一角に張り込んでいたわけだが、あれはどこのテレビ局か、山鉾巡行が盛り上がっている真最中に我が者顔で撮影クルー及び浴衣姿の男女司会者一対が(一度ならず二度までも!)割り込んで来て随分長い間我々見物人の視界を大きく妨げて行った。
これが「俺たちには一言の挨拶も無しサ」ってわけで世間一般の常識の欠片も感じられない無礼な奴らだった。私に言わせれば:
ばかやろう、てめえら邪魔だ!!
こっちはてめえらの背中を撮るために朝からぎゅうぎゅう詰めになって頑張ってるわけじゃねえぞ!!
何様のつもりだ!!ボケ、カス、人間の屑・・!!
・・ということになるわけである。テレビカメラの映像に我々はすっかり馴れっこになっているが、あれにはいつも重大な嘘が付着している。カメラがいつどこに立ってどういう視点からその映像を撮影しているのか常に留意していないと、我々「見る人」は単なるアホに成り下がってしまうだろう。
*さて、巡行の見所というのは幾つかあって:
1.出発点の四条烏丸近辺ーー私は山鉾巡行を見るのは去年に引き続いて二度目だが、去年は出発時刻の午前九時に阪急烏丸駅に到着してエライ目に会った。もうどこへ行っても人、人、人の波で、それでも人込みを掻き分け掻き分けあちこちでどうにかムービーやら写真やらを撮りまくることが出来たのだから人生それほど捨てたものではないってか、あっそ。
到着したのが9時だったから阪急の終点・河原町まで行こうかどうしようか迷ったがどちらで降りても似たような結果になっていたと思う。
2.くじあらため
3.注連縄切り
2は、巡行が定められた順番通りに行われているかどうか、京都市長が確かめる儀式の場所。ここでパフォーマンスをしてくれる山や鉾があるからここも人がぎっしり集まる。3は、稚児が注連縄を太刀で切り落とす儀式だが、私はまだ現場で見たことはない。あちゃ。
4.辻回しーー
これは交差点に入った山や鉾が90度方向転換する場所で四条河原町の交差点の辻回ししか報道されないが実は全部で三箇所ある。私も四条河原町の辻回ししか知らないしそこ以外は見たことがない。去年は鉾の上部が方向転換する様子しか見られなかった上撮影も上の部分だけだったので、今年は下がどうなっているのか自分のカメラで撮影したくて去年よりはやや早めに今度は四条京阪廻りで河原町まで行ったのだが、早く出掛けた割には(特急に乗らなかった!)到着時間が遅く中途半端だったことは否めない。早い人は朝6時には現場に詰めて来ているそうで、私のようにせいぜい先頭通過の一時間前に交差点に着いたのでは最前列など望むべくもない。それを突如横入りして朝からの人たちの視界を理不尽にも遮ってしまうのだからあのテレビ局は許し難い気がする。
そう言えば最前列で棒立ちしているカメラ好きのおっさんにすぐ後ろの背の低いおばさん二人からクレームが付いた。直接にではなく警察官を通してである。最前列の人はすわって貰わないと後ろの人が全然見えないというのであった。その通りだけど。
おっさんは警官に何やら抗弁していたが「つべこべ言わずにすわれ。みんなの祭なんだから」と窘められ結局は腰を下ろした。
*私はこうして、それでも去年とは比較にならない好位置から長刀鉾を初め全ての山鉾の辻回しを観覧出来たわけだが良いことばかりではない。第一「全てを見た」と今言ったがそれは「見ざるを得なかった」と言い換えてもいいのである。なぜなら相当無理をしないとその場から脱出出来ないのだ。すわったりしゃがんだりも出来ない。4時間以上の間ぎゅうぎゅう詰めにされて立ちっ放しだったのである。これは相当苦痛だった。
良いことばかりではなかったことの第二は、去年見られて今年は見られなかった光景がたくさんあった。巡行する人たちの休憩に妙齢のお姉さん方が冷茶出しする風景も、祇園の舞妓はんたちの艶やかなお見送り姿もである。要はみんな辻回しに拘り過ぎなのである。あれは竹の上を人力で滑らせて11トンもの巨大な鉾の向きを変えるだけ、つまりは超原始的な時代錯誤そのものの方法で鉾の向きを変えるだけの話で、全ての鉾はみんなそれをやるようだが、あんなものは一回見ればいいんじゃないかという気がする。他所へ行けば行ったで見所はたくさんありそうだ。イベントが何もない普通の通過点では去年がそうであったようにもっと気楽にのんびりと山鉾巡行を観覧出来るだろう。来年もし行くことがあったとしたら辻回しは遠慮したいと今は思っている。w


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